「もうひとつの地球」(石像記す)

なんてふざけたタイトル!収録される曲たちを代表するはずのアルバムタイトルが、こんなわけのわからないタイトルでは、いったい何を言わんとしているかさっぱりわからないと思いませんか?
しかも「地球」とかいうスケールのでかいこと言っちゃって、恥ずかしくないのかしら…でも、もしかしたら意外と深イイ話かもしれないし、ブツブツ言う前にまずは「もうひとつの地球」でググってみますね。


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検索結果

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なんとも胡散臭い…MU(ムー)が出てきちゃったし、Wikipedia先生にいたっては反地球とかいう意味の分からないことを言ってるし…。「地球内部に隠されたパラレルワールド、もうひとつの地球が存在する可能」?何をふざけたことを!そんなわけが…ん?パラレルワールド?あー、はいはい。はっはっはっ。なるほどね。アルバム全体をパラレルワールドと考えると面白いかもしれないですよ!


そもそも、みなさんはパラレルワールドという言葉自体は聞いたことがありますか?
一応説明しておくと、「今自分がいる現実のほかに、もうひとつの現実が存在する」ってことを意味しているみたいなんですよ。映画やテレビドラマの題材になったりすることも多いとは思いますが、作品のなかで見かけるだけじゃなくて、誰でも一度は自分で想像したことがあるはずだと思います。
少なくとも、僕はいまでもそんなことをよく考えます。


例えばもしも自分が違う場所に生まれてたら?と考えることもできますよね。
しょーもない例を出すと、もしも自分がイギリスに生まれてたら紅茶ばっかり飲むのかなーあのジャム入った紅茶苦手なんだけどなーと想像することもあれば(コーヒーを飲みながら)、いやー中国に生まれちゃたら人口多いしなんとなく大変そうだなーと思ったり(ピータン紹興酒を飲みながら)。
こんな感じで場所という要素だけでも色んなことを想像できますよね。


他には、もしも違う時代に生まれてたら?ってことでもいろいろ想像できますよね。将来、宇宙旅行に行くのが当たり前の時代になっちゃったら飛行機でさえもあんなにストレスフルなのに大変だなー大気圏超えるのとかムリムリーと思ったり(これは真剣に思います)。でも一瞬で超遠くに行けるようになったら楽しそうだなぁ、木星は怖そうだからせっかく行くなら火星かな(火星は岩場が広がっていて、赤く光ったイメージがあるから怖いと思われることも多いかもしれません。トータルリコールという映画なんて典型的ですよね。酸素の無い火星の屋外で目が飛び出すような光景はトラウマものですよ。でも実際は火星では生命の痕跡が見つかったりして、意外と身近に感じられるような場所であって、観光に行くには最高だと思うんです。特にアツいところとしてはオリンポス山!太陽系で一番大きい山らしくて、なんと頂上までに27kmもあるという化け物のような山があるんです。富士山が3.776kmなので、なんと8倍くらいあると思うと、あまりのスケールの大きさに想像もつきませんよね。)と考えてみたり。
ん?何が言いたいかわからない?映画の観すぎ?例が長い?まぁ、いいじゃないですか。


では本題に戻りますが、アルバムに「もうひとつの地球」とつけることで、いったい何を意味してるのでしょう?このアルバムには10曲収録されて、もちろんそれぞれに歌詞があるんですよね。
たいてい歌詞というものは自分の経験に重ねて感動してみたり、ふむふむ、良いこと言うなと納得してみたりするものだと思っているんですが、「もうひとつの地球」とタイトルがついていることでその歌詞を2013年の日本の自分という背景から、聴く人をバッサリ切り離すことになっていると思うんですよ。


個人的なものとしてとらえがちな歌詞が、まったく違う時代のまったく違うところで起きていることだと想像してみると面白いと思いませんか?
「640年前の流行の歌」は今はもう忘れられた曲かもしれないし、これから生まれる曲かもしれない。「長い旅路」は京阪電車で1時間かもしれないし、無限不可能性ドライブで一瞬かもしれない。
「もうひとつの地球」なんていう変なタイトルのアルバムかもしれないけど、それぞれの曲がそれぞれ聴く人によって180度違う景色を想像しながら聴いていると考えると面白いと思うんですよ。(そう!こんなに長々と書いておいて!結局言いたいのは!こんな当たり前のことなのです!)
このアルバムから、まずは「ビートルジュース」が公開されますが、この曲からいったいどんなことをみなさんは想像するんでしょう?そんなことを考えて僕はワクワクしています。


石像