台北、リルビッ徳を積め。の巻

モルグモルマルモ10周年ということで、台北に行ってきた。
ヤーチャイカを活動休止してざくろ水を始めたニシハラくんも一緒に。
宇宙さんはi-phoneに閉じ込めて連れて行った。


【写真:みんなで台湾に出発する前のモルグモルマルモ】


到着して、電車から見る空港周辺の景色はあまり外国に来たという感じもせず、なんなら札幌に行ったときに近いような気がした。
空港の周辺はどこも似たようなものなんだろうか。
台北駅に着いてからの街並みは、生憎の雨だったおかげでブレードランナー感が増していて、なかなかよかった。
ついにブレードランナーを――なぜか毎回序盤で眠ってしまって一度も最後まで観れていないけれどストーリーはだいたい知っているあのブレードランナーを!――観られるようになったかもしれない。

【写真:ブレードランナー感】


初日の夜、石像が「ホテル周辺のお店で夕飯を買って帰ろう」というミッションを課し、僕はニシハラくんと肉料理を買うことになった。
八角のナイスなにほひに誘われ、「この店じゃない?」「いや、隣かも?」みたいにうじうじしていると、ポニーテールに眼鏡のおっさんが「Can you speak English?」と尋ねてくれ、僕は「リルビッ」と返答。
その後はニシハラくんの流暢な英語でおっさんレコメンドの鶏肉と、お店が推してるっぽい豚肉を購入。
無事ミッションを完逐した。
ニシハラくんが
「普段から徳を積んでいてよかったですねぇ」
と言っていた。
僕は
「本当に、徳を積んでいてよかったよねぇ」
と言った。

【写真:徳を積んでいてよかったニシハラくん】


翌日は乾物街に行くぐらいしかやりたいことがなく、でっかい訒小平を観に行って台湾の歴史を学んで乾物を買った。

【写真:でっかい訒小平

【写真:豆花屋さんの謎のトイレ1】

【写真:豆花屋さんの謎のトイレ2】


夜は立派なレストランで小龍包をキメた。
いつも通り麦酒をこぼすなどの失態を犯してしまったところ、店員さんがササッと近づいてきてテーブルを拭いてくれた。
「すみません……」
といつも通り情けない僕が言うと店員さんは日本語で、
「いいよ。大丈夫」
と言ってくれてキュンとした。
失態からの思わぬときめき。
徳を積んでいてよかった。


小龍包はすばらしくおいしかった。
深田さんは
「いくらでも食えるわ!」
と言っており、(それはいつもなんでもそうなんじゃないか)と僕は思ったのだった。

【写真:小龍包とモルグモルマルモ】

【写真:いくらでも食える深田さん】


ホテルに帰り、夜は更けて、目が開かなくなるまで飲んだ。

【写真:目が開かなくなるまで飲んだ】


翌日は帰宅。
トランクの重さがオーバーしてしまい、買い込みすぎた台灣啤酒を棄てる羽目に。徳を積み足りなかったよう。

【写真:この世の悲しみ】


最後に乾杯して帰国。

【写真:あばよ】


関空に到着して税関を通るとき、うっかり荷物を置いたまま行ってしまいそうになった僕に税関職員が
「ちょっ!これこれ!」
と言った。
僕は
「オウ、ソーリー」
と返答した。


…いやぁ、まだ頭が海外モードなんだなぁ、と思ったが、おそろしいことに僕がこの旅行で話した英語は「リルビッ」のみだった。
由々しき事態である。


帰宅後、タフな僕は眠たくてしかたなかったけどみなみ会館へ行き、「月夜釜合戦」を観た。それから3時まで痛飲。帰宅して気絶眠。
寝ている間に台中で大きな地震があったとのこと。
ホテルが傾いていた。なるべく人が死なないでほしいと祈る。


リルビッ疲れたけれども、ずっと楽しかった。
またどこか行きたい。
日々、徳を積んでおこう。


ふじたに☆ゆーた