俺のヘソよ、いつかティファールになれ。の巻

なにやら暖かく、お散歩日和である。
が、しかし、蟄居して作曲してこましたろ、と、昼までうんうん唸っていたけれどもちっとも浮かばない。ダメだ。
しゃーない、こうなったら正攻法ではない方向から捻り出すぞ!と、なんにでも「すげー」って言うだけの曲を作ってみたけれど、やはりちっともダメだった。
唸っても捻ってもダメ。口も手もふうじられたいま僕に残されたのはその他の器官。まだ鼻も耳も目も足もお尻もディックも残っている。そのうち、ヘソで茶を沸かすように曲が生まれるだらう。


家でぞんざいなチンラを食したるのち、どうもこのまま炬燵の一部となって一日が終わる気がしたので散歩にゴー。
とりあえず坂道を上り、真如堂へ。
道中の家のポスター――以前からずっと玄関のすりガラスの内側から外に向かって貼りついていた日焼けしたGLAYのポスター――は、なくなっていた。
ボロボロの洋館も二年前ぐらいに壊されてしまった。
真如堂の木々は春には桜、秋には紅葉で色づくのだが、まだ枝は葉をつけておらず、スズメがちゅんちゅら鳴いているばかりであった。


せっかくなので吉田山の山頂までゴー。
途中ですれ違った人が広島の大学時代に哲学の講義を受けた松田克進先生にそっくりだったが、もう14,5年も前だし、そんな偶然の確率は相当低いだろう。
それでも気になったのでググってみたら、龍谷大学の教授になっていた。サイトには「健康のために散歩をしています」と書いてある。しかも京大出身。うーむ、本人だったのかしら。
ただ、僕には「あの、先生の講義、受けてました」しか言うことがない。
仮に松田先生だったとしても「あら、そうですか」しか言うことがない。
僕たちは再会しないほうがよいのだらう。




坂を下って帰路。
「上りより下りのほうがしんどい」という説を聞くにつけ「んなわけねーだろ。馬鹿野郎。ど阿呆。間抜け。頓馬」と思っていたが、上りより下りのほうがしんどかった。
僕もかつての自分に、馬鹿野郎、ど阿呆、間抜け、頓馬、と言われるようになったが、かつての自分もそう変わりはしまい。


さ、おとなしく音楽理論を復習しよう。
よい響きにはその理由があるのだ。


週末はライブです。
2018.02.25(Sun)大阪・東心斎橋FootRock&BEERS
「夜のどん帳」
open 19:00 / start 19:30 / act 21:00
adv. ¥2000 / door ¥2500
出演:モルグモルマルモ、marvel in vain、colspan
観に来てください。
名曲やら名曲やら名曲やら、やります。


ふじたに☆ゆーた(今度は石像寺に行ってみようと思っている)