BURRN!!

バンドをやってる人は大雑把に言うと2種類いて、実践から入ったのと知識から入ったのとがいる。そんで知識って言っても、コード理論とか(とか言ってる時点ですでにその類の知識がないのがばればれですね)はもちろん実践に入るわけで。私は完全に知識から入ったほうで、大槻ケンヂのエッセイ読んでINUやらNAPALM DEATHを聞いたり、DOLL読んでパンクってもしかしてかっこいいのかしらんとか思ったり、BURRNはデスメタルの記事が少なすぎやしないかとか思ってたわけですよ。そこいくとうちのシホウ先生なんか、完全に実践の人でSNOOZERてなに?新しいウェブツール?とかそんなレベルだと(予想)思うわけなのですよ。それで前置きが長かったが、何が言いたいのかというと、雑誌って一見誰でも読めるような気がしますが、実は文法がきっちりとあって、その文法を把握していないとかなり読みにくいものだということなんですよ。文法って言っても、編集者が使う言い回しとかという話じゃなくてもう少し雑誌全体の構造みたいな話で。つまり俺はSNOOZERやMUSICMAGAZINE、MARQUEE、などは難解すぎて読めないんですね。なので、もはやメタルなどそれほど親しみはないのについつい手持ち無沙汰になるとBURRNを立ち読みするとか、とにかくそういうことを言いたくて頭が無駄に回転していたわけです。若い時期に形成された雑誌耐性はほとんど変化なく推移していて、SNOOZER読んでても「何でこの田中宗一郎とかいう人はやたらとソウルメイトという言葉を頻発するんじゃろうか。うざいのう」と思ったり、音楽を感情論で推し量る感じとか(あとは中村一義右翼なとことか)馴染めないんですよね。そこへいくとあんた、BURRNの無味乾燥なこと! 素晴らしいですね。手数賛美論者の彼らの雑誌。出てきて「フック」が関の山。感情論の入り込む余地なし。海外アーティストのインタビューがその紙面の多くを占めているわけだが、直訳中学生英語調の和訳は感涙に咽びます(いうならば、まさに「ああ、あれは本当にグレイトな出来事だったよ!!」てことだ。わからぬ人にはけしてわかるまい)。さらに言うなら、21世紀も佳境に入らんとしているこの2008年、未だにA4一枚紙のシール紙を付録につけて(30バンドほどのロゴが印刷されており、読者手ずから切り取らねばならない)「ステッカー」とかぬかしてるあたりは超越者であることうけあいですね。泣くに泣けません。
くだらん話ばかりで申し訳ない。DOLLの話はまた次回。